戸建て感覚のある賃貸共生住宅
- 東京都大田区田園調布
田園調布の新築の賃貸共生住宅。オーナー住戸・家族向けメゾネット・単身向け1Kが一つ屋根の下で暮らす住宅。
田園調布が地元のご夫妻からの依頼で、お母様も居住する賃貸併用住宅を希望されていた。年配建築家やハウスメーカーなども相談し、プラン検討がされたが、なかなか意向が合わず、弊社に依頼いただいた。
田園調布ならではの街への誇り
田園調布は高級住宅地として知られているが、生垣の定期的な手入れや洗濯物を干さないなど、この街特有の住習慣が身についている。住民主導の都市計画で街がつくられた経緯があり、現在もその歴史を継承するように、自分達さえよければ良いではない、地域住民の街に対する想い・誇りが垣間見れる。
賃貸でも戸建てに住んでいるような、質高い住宅
ファミリー世帯の賃貸需要が見込まれることから、ファミリー向けの賃貸住戸を中心に、オーナー住戸、単身賃貸住戸と、それぞれ種類の異なる家族が一つ屋根の下で暮らすイメージを大切にした。
「賃貸だが、オーダーメイドの戸建てに住んでいるような住宅」をテーマにした。これも、田園調布の豊かさを取り入れた提案である。そのため、ファミリー向けは戸建て感のあるようメゾネット形式とした。
素材は、チーク材の床材、一部漆喰など自然素材を用い、質にこだわる人にささるような設えにした。また、絵や布を飾れる玄関のピクチャーレール、どの部屋でもリビング・寝室・子供部屋にできる可変性、真っ白ではない壁など、自ら生活に手を加えたくなるような仕掛けをいたるところに施している。
調査時に判明した田園調布の環境を読み解き、外観に反映させた。屋内外に続く土間タイルや木製建具、外構の色使いなど、街になじみながらも、はっと二度見するような印象的な建物になった。
この街を愛する人が入居者に
リーシングとしては、田園調布エリアにゆかりのある入居者が集まった。特に、50歳代以上の方にも人気があり、世代幅広く受け入れられる商品となった。
「noie」という名称は、住人それぞれにとっての、私「の家」になって、愛着を持って住んでもらいたいというメッセージを込めている。
更地の時、オーナー様が野菜を育てていたことから、外構には小さな畑を設えた。オクラを育てて下さるそうで、楽しみである。
Overview 概要
- プロジェクト名
- noie denenchofu
- 期間
- 2019年7月 ~2020年5月
- 所在地
- 東京都大田区田園調布
- 規模
- 木造2階建て
- 用途
- 単身住居1+ファミリー賃貸住居1+オーナー住居1
- 設計
- SWAYDESIGN
- 施工
- ティンバ-テック
- 写真
- 千葉正人