農家住宅の二世帯リノベーション
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物件名 | 伏見の農家住宅 |
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時期 | 2022.3~9 |
所在地 | 京都市伏見区 |
規模 | 木造2階建て |
用途 | 住宅 |
設計 | むぎ建築工房 |
施工 | 椎口工務店 |
家具製作 | 片井意匠 |
写真 | 田中陽介 |
60前に建てられた大家族のための農家住宅を、施主と姪夫婦のための二世帯住宅へのリノベーションした。
農家住宅は、畑への動線を重んじられた田の字プランで、風通しが良い分構造が弱い。
今回、高齢者と子どもが暮らすため、安全面に配慮し、既存のプランになじむ形で構造壁を追加するなど、工事は耐震補強を重要視した。水回りは快適性を重視、極力バリアフリーとし、床材には天然素材(マーモリウム)を採用した。
庭の見える客間はかつて、来客の多い家で、襖を空け、畳と座卓で大勢で座って使っていた。今回、現在の家族のライフスタイルに合わせ、家族のための檜フローリングのLDKに改修、音楽や会話を楽しむ、家族が集う空間とした。
家具は、ダイニングテーブルや靴箱を京都の片井意匠にオーダー。ダイニングを囲む襖戸や引き戸等の建具一式は、黒谷和紙で製作。
新築当初、大黒柱などの木材は、建て主自ら宇治田原で選定した。今回工事も、既存と相性の良い京都産で、新旧のコントラストを実現した。
2階は大家族の個室及び収納だったが、子世帯のための空間にリノベーション。今後のライフスタイルの変化に合わせられるよう、部屋は交換可能にできるほど、シンプルな作りになっている。そのため、既存間取りを踏襲しつつも、回遊性を高めたプランとしている。
間仕切りをとり、家族が集えるダイニングへと変わった
陽当たりの良い縁側
玄関は靴箱を家具作家に依頼
既存になじむ和紙の襖戸と檜床
納戸で使用していなかった2階を書斎に
大きな机を家具作家に依頼
キッチンは位置を変えず一式交換。収納兼台は造作
トイレは現代的で、暗く落ち着いたトーン
唯一の和室を客間とした
建具は古建具、照明は既存
和紙は黒谷和紙を紙司柿本にて依頼