コーヒーとプリン

1月2日は祖母の誕生日。御歳98歳になる。

特養に入っているので、毎年この日はコーヒーとケーキを持って伯父と二人で会いにいくのが恒例となっている。

今年はケーキは喉につっかえるからと禁止されていてやむを得ず志津屋のプリンに変更
実際に顔を合わすと、去年よりすっかり痩せていて、手は一層しわしわだった。
私が誰かもはや分かっていないので、お客さん扱いされるのが毎度分かっていても辛い。
ベットに寝ているときはまるで寝たきり状態だったが、起きると喋りもノルし、食べないと言っていたプリンも結局のところ一個丸々食べきった。
マクドのコーヒーも、ぬるくなって安心したのか、最後の6割くらい一気に飲み干した。

 ボケてても、「おおきに」と「よー来てくれおしたなぁ」を連発するのが、さすが京都人歴の長さを痛感する。

ベットに戻って、介護士さんも伯父も部屋の外に出た時に、
おもわず「また来るねぇ~!」と抱きついたら、「キャハハ!」と今日一番の声で笑っていた。
その声は私しか聞いてない。

帰り道に伯父が、「あんたは人を笑わせるんがほんま得意やなぁ」とつぶやく。

 子どもと一緒で、祖母がどこまで理解して笑っているかなんて、私たちには知る由もない。
だけど、今日は私にとってはとても大切な記念日になるだろう。