企画

リーシング

内装

広報

管理

京都駅発クリエイターのためのプラットフォーム

エリア
京都市南区塩屋町
記事のイメージ写真
記事のイメージ写真
記事のイメージ写真
記事のイメージ写真
記事のイメージ写真
記事のイメージ写真
記事のイメージ写真
記事のイメージ写真
記事のイメージ写真

線路を見渡せるバルコニー

記事のイメージ写真
記事のイメージ写真
サムネイル画像
サムネイル画像
サムネイル画像
サムネイル画像
サムネイル画像
サムネイル画像
サムネイル画像
サムネイル画像
サムネイル画像
サムネイル画像
サムネイル画像

京都駅の線路沿いの木賃アパートと住居を、「クリエーターのためのプラットフォーム」をコンセプトにしたシェアアトリエとして、リノベーションした。

以前は家族で住まわれ、10年以上空き家だった個人オーナーからの依頼。建て替えは難しい土地で、活用以外が難しい木造賃貸アパートだった。


京都駅周辺は京都の最後にして最大の未開拓地

京都駅から徒歩10分の好立地。ただ、あまり京都らしさはないエリア。京都ではものづくりの作家が多いが、街中の町家だと気を使い、なかなか制作環境としては適していないという声をよく聞いており、そういう人にとってみると、特徴の多い京都の中でこのエリアは、希少な京都らしさの薄い=許容度のあるエリアといえる。
また、京都駅の反対側には、京都市立芸大、効率の芸術高校の移転が既に計画が予定されており、京都駅周辺は、文化・芸術の発信地として、将来可能性が見込まれるエリアであった。

建物は、暗く古い物件だが、ポジティブに捉えると、昭和の雰囲気が漂う階段、今では生産が難しい型枠ガラスは葉っぱ柄など、チャームポイントになりそうなものも発見した

線路沿いという懸念を魅力に

線路沿いにある建物で電車音がうるさい環境を逆手に取り、「音を出せるシェアアトリエ」とした。木造密集地である京都市内中心部、またクリエーターの多い京都において、音の出せる事は希少価値が高い。
防音工事を施し電車の音を緩和したとして、ただの普通のリフォームしたアパートにすぎない。防音工事と各室水回りの工事費で、例えば工事費を2倍費やしたとしても、アトリエの家賃より2倍高く収益が出るだろうか。それは難しい。また、住居となると、耐震性も最大限高めなければならない。
それならば、音を出していいという価値づけをして、初期投資を抑えて最低限のリノベーションを施し、それなりの家賃を回収した方が効果的だという解法に至る。

名前は、「SOSAK KYOTO」。「創作」の意味ももちろんあるが、「Share ー Oficce ー Studio ー Aterier ー Kitchen 」の頭文字でもある。これは、人によってはアトリエにもなるし、オフィスにもなるし、スタジオにもなる。キッチンもある。使う人によって変幻自在に使いこなしてほしいという意味を込めている。
そして、そんな人たちが集まったら、きっとおもしろい化学反応が起こるに違いない。そんな思いを込めて、ロゴは化学式をモチーフにしている。

初心者クリエイターをターゲットにしていたが、クリエイティブの種類は限定しないようにした。

あえて作りこみすぎない内装

建物は、木賃アパート部分は既存のクラシックな階段や壁の雰囲気は既存を活かし、区画内は最低限の改修を施し、様々なクリエーターを受けいれる「クリエイターのためのプラットフォーム」

シェア型物件は、個室は小さくても共用部が充実していたり、自分ひとりでは得られないものがあること。それが、物だけではなく、コミュニティというソフトまで寄与しているのが、現代に広く受け入れられている新しい価値観である。共用で食事やミーティングができる部屋や仮眠室を用意。戸建と木賃アパートをつなぐ中庭は、休憩しながら電車を眺められるベランダ車窓だ。
区画内は、床はラワン合板を貼っただけだ。そのままでも汚い感じはなく、フローリングを貼りたい人はその上から貼ってもいい。陶芸の人は、どうせ汚れるので合板のままの方が使いやすいという。壁と天井は真っ白に塗装、元々あったタイルのガス台は、部屋によって模様が異なり、ガスは使えないが、アクセントとしてそのまま置いておいた。巾木の代わりに角材を代用し、ものづくり感を演出した。

室内は、ベニヤ板に白塗装と、いたってシンプル。


初心者クリエイターにターゲットを絞る

クリエーターを入居者ターゲットにしたいのだが、クリエーターと言っても実に幅広い。若手クリエーターに焦点を置いた。家や学校では手狭で、はじめてアトリエを持つような人。建物の改修費、家賃をコストパフォーマンスの良いものにしようと考えていたので、必然と、ターゲット層が明確になった。若手クリエーターに焦点を置いた。家や学校では手狭で、はじめてアトリエを持つような人。建物の改修費、家賃をコストパフォーマンスの良いものにしようと考えていたので、必然と、ターゲット層が明確になった。

作業室は、別案件で廃業される工場の机を再利用。個室でできないような粉塵のある作業などに使用している。

見学会の代わりにマーケットを開催

いわゆるオープンハウスでは、同業界の人しか来ないため、入居希望の人も気軽に来れるマーケットを開催した。入居者層のためのマーケットにするには、若手クリエーターである必要があり、若手クリエーター向けの学校「世界文庫アカデミー」の講師を引き受けていたので、その生徒さんの有志に出てもらった。見学会のチラシも、生徒さんのデザイナーさんに作ってもらった。他の生徒さんはもちろん、彼女達の友達が見ず知らずの物件見学会に来てくれるというのは、誰かがこの場所を借りたいというかもしれないし、長期的に見て宣伝効果があった。

見学会で塗装メーカ―とコラボし、塗装ワークショップを開催。

Overview 概要

プロジェクト名
SOSAK KYOTO
期間
2017年6月~
所在地
京都市南区塩屋町
規模
木造2階建て
用途
シェアアトリエ
施工
椎口工務店
グラフィックデザイン
岸本敬子
写真
平野愛

Access アクセス

Process プロジェクトの歩み